バガハンガイ区における草の根・人間の安全保障無償資金協力

　8月22日、日本国大使公邸において、ツェンド・サンダグオチル国家大会議議員の立ち合いの下、令和5年度草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「ウランバートル市バガハンガイ区第44番幼稚園改修計画」の贈与契約に、小林大使とアルタンホヤグ・スフボルド・バガハンガイ区長が署名いたしました。

　アルタンホヤグ・スフボルド・バガハンガイ区長は、同区では2003年度日本政府無償資金協力により定員160名の校舎が建設されました。20年後に草の根・人間の安全保障無償資金協力案件としてバガハンガイ区第44番幼稚園改修計画が実施されることを大変嬉しく思っていますと述べました。

　本案件は、ウランバートル市バガハンガイ区第44番幼稚園2号棟の全面改修を行うものです。同棟は経年使用によって特に屋根が劣化し、そのため雨漏りが生じ、カビが室内に発生するなど不衛生な状態にあります。また、暖房配管の詰まり等不具合により、冬期の室温は10度まで低下する厳しい環境です。更に床の隙間により転倒の危険性があり、経年劣化した電気系統がショートするなど、園児25名及び教職員6名の安全・衛生面で大きな問題が生じています。改修後は、こうした問題が解決され、安全かつ衛生的な学習環境が整備されることが期待されます。

　日本政府は、1990年以降33年間にわたりモンゴル全国において草の根無償を実施してきております。今回のプロジェクトはモンゴルにおける草の根無償プロジェクトの596件目、バガハンガイ区では初のプロジェクトです。また、今回承認された本案件の供与限度額は45,113米ドル（156,455,229トグログに相当）です。