日モンゴル外交関係樹立45周年記念シンポジウム

平成29年7月28日
 5月30日,当館は日本センター,戦略研究所との共催により,「今後の日モンゴル関係のあり方」をテーマとして,日モンゴル外交関係樹立45周年記念シンポジウムを開催しました。日本センターの会場は100人を越える参加者で埋まり,活発な議論が行われました。

 なお,シンポジウムは,ガンバト戦略研究所所長と高岡大使からの挨拶に始まり,次いで,4名のパネリストからそれぞれ以下の発表が行われました。
 
 ジグジッド元駐日モンゴル大使は,「現在の日モンゴル関係」をテーマに,45年間の両国関係を包括的に俯瞰すると共に,今後の戦略的パートナーシップの具現化に向けた法的環境,インフラ,ビジネスマインド等における障壁,課題を指摘し,今後の関係発展の鍵となる協力分野を挙げてその意義・可能性を論じました。
 
 バザルワーニ戦略研究所・存立研究部長は,「“第三の隣国”政策を進展させる方途」と題して,“第三の隣国”政策は地政学よりもむしろ地理経済学的な観点から捉え,“モンゴル+いずれかの隣国+第三の隣国”という言わば“三者共生の隣国”政策として実施し,三者関係の互恵バランスの確保に留意することで,モンゴルの国益に資する重要性を見出せると論じました。
 
 ハシチョローン・モンゴル国立大学教授は,「日モ経済関係の現状と課題」について,経済連携協定(EPA)の活用に際して直面している障壁を貿易,投資,人材育成等の各視点に切り分けて詳細に示し,今後の経済活性化のために,例えば経済情報発信のための常設展示設置等の具体的な提言を述べました。
 
 オラムバドラフ・モンゴル・テレビ・フォーラム理事長は,「日本のテレビコンテンツ情報」について,モンゴル国内で放映されている各種テレビ番組,分野別の視聴率データを利用しながら日本の作品の放映状況を分析するとともに,日本の「クール・ジャパン」戦略についても紹介し,コンテンツ交流を通じた二国間交流の可能性,課題について論じました。

 
大使,パネリストやモデレーターなどの方々と共に



モデレーター及びパネリスト



参加者との質疑応答