バトツェツェグ外務大臣からの祝辞

令和3年2月24日
 天皇誕生日に際し、日本の皆様に心からお祝いを申し上げます。
 
 モンゴルと日本の戦略的パートナーシップ及び二国間協力関係は年々拡大し、発展しており、二国間のみならず、地域及び国際場裏においても成功裏に協力が進展していることを大変喜ばしく思います。

 モンゴルが民主化及び市場経済システムへの移行を開始した頃からモンゴルの「第三の隣国」たる日本はモンゴルの変革、刷新及び発展を一貫して支援してきており、両国国民の友好関係は拡大・強化され、相互理解及び相互信頼は深まっています。今日、モンゴルにおいて日本の支援の手や日本国民の温かい気持ちが届いていない地域や家庭はほとんどないと言えると思います。

 現在でも両国間協力の顔、両国友好の象徴となる大型プロジェクトが実施されており、日本留学を経験した多くの若者がモンゴルの発展に貢献し続けています。太陽橋、太陽道路、そして間もなく開港するウランバートル新国際空港、モンゴル日本病院、1000人のエンジニア育成計画、草の根無償資金協力等、モンゴル人に対して日本人の勤勉さ、日本のスタンダードを紹介してきた多くの例を挙げることができます。

 今後、モンゴルと日本の戦略的パートナーシップを互恵の原則に基づいて、貿易、経済、観光、都市計画、インフラ開発、IT、文化、人文等の幅広い分野で発展させたいと考えており、それは大きな可能性を秘めています。また、モンゴルと日本の関係がモンゴル人にとってのみならず、日本の社会、国民にとっても有益なものであってほしいと考えます。

 人類は、過去100年間に例のないほどのパンデミックに見舞われ、歴史的な挑戦に直面しています。このような新たな困難への挑戦を、世界の国々は知恵を集結させ、協力して乗り越えようと努力を重ねています。このような厳しい状況にあっても、モンゴルと日本は緊密に連携し、戦略的パートナーであることを証明し続けています。2020年10月に茂木外務大臣がモンゴルを訪問し、両国協力関係を発展させる重要な会談を行ったことは両国協力関係のレベルの高さを示しています。

 2022年には、モンゴルと日本の外交関係樹立50周年を迎えます。この歴史的な記念年を盛大に祝賀し、両国間関係の次の50年を担う若い世代にモンゴルと日本の関係の重要性を伝えていくよう努力していきます。記念年には、両国及び両国国民の友好関係がさらに強固となり、経済、文化芸術等の素晴らしい行事が実施されることになるでしょう。

 本年、日本は、夏季オリンピック・パラリンピックの開催に向けた準備を積極的に進めています。国際社会の団結の象徴たるこの事業を成功裏に開催し、パンデミックの脅威を克服したことを世界中に宣言する瞬間が間もなくやってくると確信しています。

 両国が、互恵的で相互補完的な協力を進め、二国間のみならず北東アジアをはじめとする地域の平和と繁栄に貢献するために、両国関係が更に深まり、強化されることを祈念しています。
最後になりましたが、小林大使閣下及び在モンゴル日本大使館館員の皆様にお祝いを申し上げ、今後のご成功をお祈りします。
 
外務大臣
バトムンフ・バトツェツェグ