ADB(JFPRによる感染症等対策支援:モンゴルへの移動診療車の供与)

令和6年2月14日
1 挨拶する井川原大使
2 チンゾリグ保健大臣(左)と井川原大使(右)
 日本政府はアジア開発銀行(ADB)に設立している「豊かで強靭なアジア太平洋のための日本基金(JFPR)(注)」により、モンゴルにおける感染症拡大に対する緊急対応の強化を支援しています(拠出額:5億円)。この支援の下、2月8日、保健省の主催により、移動診療車4台の供与式が国立第2病院で実施されました。
 同供与式には井川原大使、チンゾリグ保健大臣、Cowlin・ADBモンゴル事務所長等が出席しました。4台の移動診療車は保健省に引き渡され、その後各地で生活している遊牧民や遠隔地域の移住者等に対する医療活動を中心に活用される予定です。
 井川原大使は挨拶の中で、この支援により、モンゴル国民に対して質の高い医療サービスが提供され、ひいては社会的弱者を含め包摂的な社会が実現されることを心から願っていると述べました。
 また、チンゾリグ保健大臣は、「本日受け取った移動診療車はモンゴルの地方の遊牧民や群民に対して診療・検診を行うことを目的とした有益な事業です。この機会を捉えて、日本国民の皆様及びADBの関係者の皆様に感謝申し上げます」と発言しました。
 本支援では、移動診療車のほか、これまで(1)PCR検査機器、(2)保冷庫、(3)遠心分離機、(4)予防接種用ワクチン、(5)検査用ラボ機材及び(6)X線検査装置等が供与されています。ソフトコンポーネントの面からは、(1)PCR検査の実施、(2)感染防止にかかるワクチンの管理体制の構築、(3)予防接種後のモニタリング等が実施されています。
 
(注:)JFPR(旧ADB貧困削減日本基金)は、アジア太平洋地域における貧困削減や社会開発の活動を支援するため日本政府によりADBに設立されたものであり、これまでに同地域の520を超える事業に対し10億ドル以上の資金が提供されてきました。モンゴルにおいて、これまでADB加盟国最大の75事業(1.2億ドル)が実施され、同国の経済成長や貧困削減などに役立てられてきました。
3 インタビューを受ける井川原大使
4 記念写真(左からバヤルボルド保健省公衆衛生課長、井川原大使、Cowlin・ADBモンゴル事務所長、チンゾリグ保健大臣)
5 供与された移動診療車
6 供与された移動診療車