令和2年秋の外国人叙勲伝達式(T.ムンフツェツェグ先生及びD.ナランツェツェグ先生)

令和3年3月30日
a 小林大使と受章者
   3月29日(月)、日本国大使公邸において、T.ムンフツェツェグ・モンゴル国立大学アジア研究科日本語顧問教授及びD.ナランツェツェグ・元モンゴル国立大学日本語専任講師にに対する令和2年秋の外国人叙勲伝達式が行われました。
 小林大使から受章者のこれまでの功績を称えつつ、勲記と勲章を授与しました。
 
  • タンガー・ムンフツェツェグ・モンゴル国立大学アジア研究科日本語顧問教授
  ムンフツェツェグ顧問教授は、日本とモンゴルが外交関係を樹立して間もない1976年からモンゴルの最高学府であるモンゴル国立大学において日本語を学び始め、卒業とともにモンゴル科学アカデミー歴史学研究所に就職した。同人は、モンゴルにおける日本語人材の最古参の一人として、同研究所において、言論の自由が制限された社会主義体制の中で、モンゴルと日本との歴史的関係を研究し、その成果として、モンゴル国立大学に転籍後、数々の学術論文を発表した。また、モンゴルにおける更なる日本研究の発展に寄与すべく、モンゴル日本学会設立発起人の一人として、同学会を立ち上げ、学術会議の準備や論文集等の監修に携わりモンゴルにおける日本研究の発展を支えてきた。
  更に、同人は、日本の歴史・文化の研究者にとどまらず、モンゴル国立大学において日本語指導者としてモンゴルの日本語教育の普及にも貢献した。1991年、モンゴルの社会主義体制の崩壊及び民主化に伴い設立されたモンゴル国立大学日本研究科(当時)に教員として転職し、現在に至るまで約30年にわたり日本語の指導に尽力してきた。現在、多くの教え子が、日本語を活用して大学教授、日本語教師、日系企業職員など多岐にわたる分野で日本とモンゴルの友好の架け橋となって活躍し、二国間関係の発展に貢献している。
 
賞賜:旭日中綬章
功績概要:日本・モンゴル間の学術交流及び相互理解の促進に寄与
 
  • ダムバダルジャー・ナランツェツェグ・元モンゴル国立大学日本語専任講師
 ナランツェツェグ講師は、日本とモンゴルが外交関係を樹立して間もない1977年、モンゴルの最高学府であるモンゴル国立大学の日本語コースを第1期生として卒業した。その後、同大学の日本語専任講師に着任し、15年以上文学部、法学部及び社会人向け夜間日本語コースに通う多くの生徒に日本語の指導を行い、モンゴルにおける日本語教育の第一人者の一人として活躍した。また、日本の研究者と協力し「蒙日会話集」、「モンゴル人のための日本語教科書」、「日本モンゴル語基礎辞典」の執筆に携わり、日本とモンゴルの双方の語学研究及び教育を通じて両国の相互理解の促進に貢献した。
  更に、1992年にモンゴルに対してJICA青年海外協力隊の派遣が開始されたが、同人はモンゴル国立大学を辞職し日本に渡ることを決断し、青年海外協力隊のモンゴル派遣の第一期隊員から25年間にわたり、派遣前の隊員に長野県駒ヶ根市及び福島県二本松市の訓練所にてモンゴル語を指導してきた。同人は、日本とモンゴルの協力の促進を担う青年海外協力隊への指導を通じて、日本とモンゴルの相互理解と交流の促進に貢献した。
 
賞賜:旭日小綬章
功績概要:モンゴルにおける日本語教育の発展及び日本・モンゴル間の相互理解の促進に寄与
 
 
a ムンフツェツェグ氏と小林大使
a ナランツェツェグ氏と小林大使