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モンゴル政務週間動向(2011.05.24-2011.05.30)

1 内政
(1)大統領
 ア 24日、文化人類学者である米国のジャック・ウェザーフォード博士がエルベグドルジ大統領を表敬訪問した。(25日NT)
 イ エルベグドルジ大統領は、21名に「多産の母」勲章を授与した。また、軍関係者数名に大佐の階級を授与した。(30日MTR)
 ウ 大統領府と国家大会議予算常任委員会とが「地方自治の強化と住民参加」と題するフォーラムを政府庁舎で開催した。(30日MT)
(2)首相・内閣
 ア 24日、バヤルツォグト大蔵大臣とKoraly世銀モンゴル常駐代表との間で、モンゴルの鉱山インフラ整備の支援を目的とする総額2500万ドルの融資に関する協定に署名が行われた。(25日MM)
 イ 30日、バトボルド首相は、ウムヌゴビ県の全郡の郡長らと会談し、国民のことを第一に考え、自分たちが住んでいる郡及び県のことより、国及び地域の発展のために協力するよう呼びかけた。(31日USH)
 ウ 30日、Chang Ji駐モンゴル韓国大使が、バトボルド首相を表敬し、テコンドーの名誉7段の証書を手交した。(31日MT)
(3)定例閣議(25日開催)
 ア 25日、定例閣議が開催され、次の議案につき、審議し決定した。
(ア)ガソリン及びディーゼルの輸入関税をゼロにし、25日から実施することとした。
(イ)ゴビ地域のインフラ整備の一元化
(ウ)「オヨー・トルゴイ」社による鉱物資源開発のロイヤルティーの一部を前払金として受け取れるように契約を改正することを大蔵大臣に指示した。(25日MT)
 イ 27日、臨時閣議が開催され、エルベグドルジ大統領の30日から6月3日の間のロシア訪問、ウランバートル鉄道及びモンゴル・ロシア両国民の労働状況について審議された。(30日MT)
(4)国家大会議
 ア 24日、国家大会議の経済常任委員会、自然環境、食糧、農牧業常任委員会、安全保障・外交政策常任委員会及び予算常任委員会がそれぞれ開催された。経済常任委員会では、証券取引所の活動報告が行われ、また、国民へ配布する「エルデネス・タバントルゴイ」社の株式536株の額面価格の設定及び公開について審議された。自然環境・食糧・農牧業常任委員会では、農産物取引所設置法改正案の審議が行われ、本会議に移された。安全保障・外交政策常任委員会では、ローマ市に駐イタリア大使館を設置することについて審議され、過半数の支持を得た。予算常任委員会では、印紙税法改正案について審議され、支持された。(25日MTR、US)
 イ 25日、国家大会議の経済常任委員会、国家組織常任委員会、社会政策・教育・文化・科学常任委員会がそれぞれ開催された。経済常任委員会では、カシミア加工分野支援の国債(1100億トグログ分)発行に関する国家大会議決議案の第1回審議が行われた。国家組織常任委員会では、国家大会議選挙法改正案について審議され、継続審議とされた。社会政策・教育・文化・科学常任委員会では、麻薬及び向精神薬流通監査法の最終審議を行い、これを支持した。また、「多産の母」表彰制度法改正案が審議された。(26日MT、AE)
 ウ 26日、国家大会議本会議が開催され、麻薬及び向精神薬流通監査法改正案について審議され、可決された。また、会社法改正案の第1回審議が行われ、支持多数で関連常任委員会に移された。更に、農産物取引所設置法の第1回審議が行われ、最終審議のために食糧・農牧業常任委員会に移された。(27日AE)
 エ 26日、オチルバト社会政策・教育・文化・科学常任委員長は、ボダルトADBモンゴル事務所社会セクター担当と会談し、ADBが実施中の社会分野を支援するプログラムの実施状況について意見交換がなされた。ボダルト氏は、春期国家大会議の審議事項に社会保障法案が含まれていないことに遺憾の意を示した。(27日MT)
 オ 27日、国家大会議本会議が開催され、カシミア加工工場支援を目的とした国債発行の承認に関する国家大会議決議案の初回審議が行われた。また、ビャンバツォグト議員(人民党)から首相に対して、「新建設」プログラムの進捗状況について質疑応答が行われた。(30日MT、UN)
 カ 30日、国家大会議の人民党及び民主党の院内会派会合がそれぞれ開催された。人民党院内会派会合では、アスガト銀鉱床開発及びディーゼル燃料の不足状況について審議され、また、2012年の経済・社会開発基本大綱案に関する審議が行われた。民主党院内会派会合では、2008年~2012年政府行動計画の実施状況について報告が行われた。(31日MT)
(5)その他
 ア 24日、背任罪を問われているサンガラグチャー元汚職対策庁長官、ソンドイスレン同元副長官、アルタンガダス同元事務局長の控訴審が行われ、チンゲルテイ区第一審裁判で、右3名に言い渡された禁固2年~2年4ヵ月の判決が妥当であると判断された。(25日AE)
 イ 25日、MIAT(モンゴル航空)社は、米Air Lease社から2013年までの2年間の契約で、ボーイング767型をリースし、その記念式典が開催された。(26日MT)
 ウ ダムディンスレン路線バス連盟会長は、26日からバス料金を300トグログから500トグログに値上げすることを決定した旨発表した。(26日USH)
 エ 26日、ゾルジャルガルモンゴル銀行副頭取は記者会見を行い、インフレ率が0.2ポイント下がって、5.5%となったことを発表した。(27日UGS)
 オ 27日、公正競争・消費者庁及びUSAIDが「競争法及び政策」と題する国際フォーラムを共催した。(30日MT)

2 外交
(1)外交一般
ア 23日から25日の間、モスクワでモンゴル・ロシア政府間委員会の両国委員長が会談し、両国の貿易、経済協力、モンゴルからロシアへの食肉輸出について意見交換した。(25日UN)
イ 24日、外交・貿易省で「モンゴルの工業政策方針」と題する国際会議が開催された。(25日MM)
ウ モンゴル在住の内モンゴルの学生グループ及び「フフモンゴル」、「ダヤルモンゴル」などの極右団体が、内モンゴル自治区シリンゴル盟で発生した遊牧民の交通事故死について、事件を起こしたトラック運転手に対する適切な法的責任の追及を求めて、在モンゴル中国大使館前でデモを行った。(30日USH)
エ 30日、ロンドンで拘束中のホルツ国家安全保障評議会事務局幹事の釈放を要求して、友人・親戚及びNGO団体等が外交・貿易省前でデモを行い、ツォグトバータル外交・貿易省事務次官に対して、ホルツ氏逮捕を不当とする書簡を手交した。ツォグトバータル次官は、右書簡を訪モ中のJeremy Brownイギリス対外協力担当大臣に伝達する旨述べた。(31日AE)
(2)要人往来
ア エンフボルド副首相が、タイのバンコク市で開催された国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)第67回総会に出席し、内陸国を代表して演説した。(25日MTR)
イ 24日、ムンフバヤル・ウランバートル市長は、一時帰国中の横綱白鵬と会談した。白鵬は、ウランバートル市に対して、救急車を寄贈した。(25日AE)
ウ 26日、モンゴルを訪問中のJames Appathurai NATO事務総長代理(コーカサス・中央アジア担当)は、エルベグドルジ大統領を表敬し、双方の協力関係につき意見交換した。また、ザンダンシャタル外交・貿易大臣、ボルド国防大臣とそれぞれ会談し、ザンダンシャタル大臣とはモンゴル・NATO間の協力関係についての意見交換、ボルド大臣とは、平和維持活動、共通の価値観の強化、国分分野での協力などを盛り込んだ共同声明を発表した。(27日MT、AE)
エ 26日、モンゴル訪問中のChea Chantoカンボジア中央銀行総裁一行が、デンベレル国家大会議議長を表敬し、両国中央銀行間の協力関係の拡充について意見交換した。また、両国中央銀行間で、協力覚書に署名がなされた。(27日MT)
オ エルベグドルジ大統領の招待により、スイス直接民主制センター長、チューリッヒ大学社会法学部教授であるアンドレアス・アウエル氏がモンゴルを訪れ、「スイスの直接民主制、地方直接民主制」と題するテーマで、モンゴル国立大学の学生に講義を行った。(30日NT)

【AE=日刊紙アルディン・エルフ、US=日刊紙ウドゥリーン・ソニン、UN=日刊紙ウヌードゥル、ZM=日刊紙ゾーニー・メデー、MM=日刊紙モンゴリーン・メデー、MTR=人民党中央機関紙モンゴリーン・ウネン、USH=ウンデスニー・ショーダン紙、MT=モンツァメ・メデー紙、NT=ニーグミィーン・トリ紙、UGS=ウグリョーニー・ソニン紙】