モンゴル政務週間動向(2011.05.03-2011.05.09)
1 内政
(1)大統領
5日、エルベグドルジ大統領は、ウランバートル市の大気汚染削減の取り組みへの参加を呼びかけるため、民間企業の代表らと会談し、意見交換した。(6日MT)
(2)首相・内閣
ア 3日、ゾリクト鉱物資源・エネルギー大臣が第5火力発電所の建設サイト候補地(第3火力発電所に隣接)を視察した。ゾリクト大臣は、第5火力発電所建設について、フィージビリティ・スタディはADBが作成済みであり、現在閣議及び国家安全保障評議会に右フィージビリティ・スタディを提出すべく、鉱物資源・エネルギー省が準備を進めている旨述べた。(4日MT)
イ バトボルド首相は、スフバータル県ムンフハーン郡を視察し、同郡の住民に対して、政府が実施し、又は今後実施する予定の事業等について説明し、意見交換を行った。(6日MT)
ウ 地方視察中のアルタンホヤグ第一副首相は、バヤンホンゴル、ウブルハンガイ両県の中小企業とバヤンホンゴル職業訓練センター等を視察した。(6日MT)
エ 7日から8日の間、バトボルド首相は、ドルノド県チョイバルサン市において開催された「モンゴル家畜計画・地方開発」と題する協議会に出席し、地方住民と対話した。同協議会にはドルノド、ヘンティー、スフバータルの東部3県の代表らが出席した。(9日AE)
(3)定例閣議(3日開催)
3日、定例閣議が開催され、次の議案につき、審議し決定した。
ア 2011年春の穀物等の栽培について、27万6500ヘクタールに小麦、1万3900ヘクタールにジャガイモ、7400ヘクタールに野菜、1万2600ヘクタールに家畜飼料をそれぞれ栽培することとした。
イ 在外モンゴル国民の住民登録にかかる費用6億8430万トグログを政府準備金から拠出することとした。
ウ 第5火力発電所プロジェクトについて審議し、実施すべきとして、国家安全保障評議会に請議することとした。
エ 「高速回線」国家計画を承認した。
オ 公務改革委員会の設置を決定した。(4日MT)
(4)国家大会議
ア 3日、国家大会議の自然環境・食糧・農牧業常任委員会、予算常任委員会及び経済常任委員会がそれぞれ開催された。自然環境・食糧・農牧業常任委員会では、一部地域を国家特別保護区とする国家大会議決議案及び一部の国立公園の境界線の変更に関する国家大会議決議案の最終審議が行われ、本会議で審議することとされた。予算常任委員会及び経済常任委員会が合同で開催され、モンゴル政府と国際開発協会(IDA)との間で締結する「安定的生活2」プロジェクトへの追加融資協定案について審議し、世銀からの1100万米ドルの追加融資の可能性について協議し、協定案の交渉を支持した。また、経済常任委員会では、政府有価証券発行の承認に関する国家大会議決議案の審議が行われ、本会議で審議することとされた。(4日MT)
イ 4日、国家大会議の国家組織常任委員会、法務常任委員会及び安全保障・外交政策常任委員会がそれぞれ開催された。国家組織常任委員会では、選挙法改正案の第1回審議が行われ、支持された。法務常任委員会では、憲法裁判所裁判官の任命について審議され、支持された。また、国境検問所に関する国家政策の承認に関する国家大会議決議案について審議され、支持された。安全保障・外交政策常任委員会では、モンゴル政府及び国際開発協会(IDA)との間で締結される「安定的生活2」プロジェクトに対する追加融資協定案が審議され、支持された。(5日US)
ウ 4日、エンフボルド国家大会議議員(民主党)、エルデネ国家大会議議員らが刑法改正案を、オチルバト国家大会議議員(人民党)、オヨーンホロル国家大会議議員(人民党)らが国家大会議法改正案をデンベレル国家大会議議長にそれぞれ提出した。(5日MT)
エ 5日、デンベレル国家大会議議長は、国家統計委員会の幹部と会談した。会談では、メンドサイハン委員長より、4月27日の国連経済社会理事会会合で、モンゴルが国連統計委員会の委員として初めて選出されたことが報告された。(6日MT)
オ 5日、バヤルサイハン国家大会議議員、エルデネ国家大会議議員及びガンホヤグ国家大会議議員(いずれも民主党)が、ゾリクト鉱物資源・エネルギー大臣の解任要求の請願書をデンベレル国家大会議議長に提出した。右解任要求は、関連法規の規定に従い、国家大会議が14日以内に何らかの決議を行わなければならない。(6日MT)
カ 5日、国家大会議が開催され、一部地域を国家特別保護区とする国家大会議決議案及び一部の国立公園区域の境界線変更に関する国家大会議決議案の最終審議が行われ、可決された。また、憲法裁判所裁判官候補者の任命案について審議され、可決された。(6日USH)
キ 6日、国家大会議が開催され、ガンホヤグ国家大会議議員(民主党)から、国内のロシア所有の賃貸借不動産のモンゴル側への譲渡の進捗状況について、ザンダンシャタル外交・貿易大臣に対して質問がなされ、ザンダンシャタル大臣が答弁を行った。(9日MT)
ク 6日、オヨーンホロル国家大会議議員(人民党)ら4名が「多産の母」表彰法改正案をデンベレル国家大会議議長に提出した。また、同日、エンフボルド副議長ら4名が貯蓄信用組合法案をデンベレル議長に提出した。(9日MT)
ケ 9日、国家大会議の民主党及び人民党の院内会派会合がそれぞれ開催された。民主党院内会派会合では、鉱物資源探査ライセンス新規発行禁止法改正案について審議され、同法の実施期間(2011年4月30日満了)を延長することで意見が一致した。また、印紙税法改正案の審議が行われた。人民党院内会派会合では、印紙税法改正案について審議し、全面的な改正の可否について調査する作業部会を設置すべきとした。また、赤字国債発行に関する国家大会議決議案の審議の可否について協議され、審議することが妥当であるとされた。また、ADBと締結する予定の高等教育の支援及び改革に関する融資協定について審議され、支持された。(10日USH)
(5)その他
3日、人民党の執行委員会が開催され、党内問題を協議し、解決したほか、「国民の声を聞こう」キャンペーンを今月末から西部地域で再開することとした。(4日USH)
2 外交
(1)外交一般
ア サイラーン駐カタール・モンゴル国特命全権大使が、カタールのハマド・ビン・ハリーファ・アール・サーニー首長に信任状を捧呈した。(4日UGS)
イ 3日、韓国のLS Cable社及びMiru Data System社が中央選挙管理委員会にタッチスクリーン方式の投票システムを紹介した。(4日USH)
ウ アフガニスタンにおいてドイツ軍と共同で行われる「ファイザバード基地」守備のため、モンゴルの平和維持軍の第4次派遣部隊の派遣式が行われた。(5日MT)
エ 4日、ウランバートル市において、第3回モンゴル・ウズベキスタン外務省間政策対話が副大臣レベルで開催され、あらゆる分野における両国の協力関係の活発化について意見交換された。(5日)
オ 5日、駐オーストラリア・モンゴル大使館及びオーストラリア・クィーンズランド州貿易投資局が、同州の州都であるブリスベン市において、「モンゴルにおけるビジネス経営」と題するフォーラムを共催した。(10日MT)
カ 9日、ロシアの対独戦勝記念日に合わせ、バトトルガ大統領府長官、ボルド国防大臣、サモイリェンコ駐モンゴル・ロシア大使らがロシア・モンゴル友好戦車記念碑に献花を行った。(10日MT)
(2)要人往来
ア 4日、Hans Joseffドイツ緑の党エネルギー政策担当が、エルベグドルジ大統領と会見した。双方は、自然に優しい再生エネルギー分野で協力すべきとの点で合意した。(5日MT)
イ 6日、モンゴルを訪問した周小川中国人民銀行総裁とプレブドルジ・モンゴル中央銀行総裁との間で、通貨スワップ協定に署名が行われた。また、周小川総裁は、デンベレル国家大会議議長と会談し、意見交換した。(9日USH、UGS)
ウ 7日、エルベグドルジ大統領は、メドベージェフ大統領と電話会談し、モンゴル、ロシア両国関係について意見交換した。意見交換の際、エルベグドルジ大統領は、ロシアにおける対独戦戦勝記念日の祝辞を述べた。(9日AE)
エ バヤルツォグト大蔵大臣は、ベトナムのハノイ市で開催されたアジア開発銀行(ADB)第44回年次総会に参加した。総会の際、小寺清JICA理事、渡辺博史JBIC・CEO、ADB幹部らと会談し、意見交換を行った。(9日MT)
オ 7日から10日の間、フレルスフ人民党幹事長は、党の「国民の声を聞こう」キャンペーンの一環として、右キャンペーン実施の範囲を広げ、およそ4万人のモンゴル国民が居住する韓国を訪問している。韓国訪問では、在韓モンゴル国民と意見交換した。(10日USH)
カ 5日から9日の間、大統領府の招待により、イ・サンヒ韓国国立科学博物館館長一行がモンゴルを訪問し、双方の協力について意見交換した。(10日MT)
【AE=日刊紙アルディン・エルフ、US=日刊紙ウドゥリーン・ソニン、UN=日刊紙ウヌードゥル、ZM=日刊紙ゾーニー・メデー、MM=日刊紙モンゴリーン・メデー、MTR=人民党中央機関紙モンゴリーン・ウネン、USH=ウンデスニー・ショーダン紙、MT=モンツァメ・メデー紙、NT=ニーグミィーン・トリ紙、UGS=ウグリョーニー・ソニン紙】