モンゴル政務週間動向(2010.11.30-12.6)
1 内政
(1)大統領
特段の動きなし。
(2)首相・内閣
特段の動きなし。
(3)定例閣議(1日開催)
1日、定例閣議が開催され、次の議案につき、審議し、決定した。
ア 小規模鉱山の鉱物資源採掘に関する規則を承認した。
イ 2011年、匈奴建国2220周年の記念行事を行うこととした。
ウ モンゴル・韓国外交関係樹立20周年記念行事の一環として、2011年を韓国におけるモンゴル年とすることとした。
エ モンゴル・中国間で締結する「受刑者移送条約」案を支持し、国家大会議の関連常任委員会と協議することとした。
オ 1911年当時の外務大臣ハンドドルジ親王の邸宅を外交歴史博物館とすることとした。(2日MT)
(4)国家大会議
ア 11月30日、国家大会議の経済常任委員会、法務常任委員会、社会政策・教育・文化・科学常任委員会がそれぞれ開催された。経済常任委員会では、クレジット・データベースに関する法案の審議の可否について協議され、審議することが妥当であるとされた。法務常任委員会では、国家大会議選挙法に関する憲法裁判所の2010年11月17日付の第7号の結論について審議され、支持できないとされた。社会政策・教育・文化・科学常任委員会では、喫煙規制法改正案について審議され、支持された。(1日AE、MTR)
イ 1日、国家大会議の国家組織常任委員会が開催され、サイハンサムボー国家大会議議員らが作成したモンゴル国の称号、国家賞、勲章、メダル制定に関する国家大会議決議案についての審議が行われた。(2日NT)
ウ 2日、国家大会議が開催され、モンゴル国憲法改正手続法の審議の可否について協議され、審議することが妥当であるとされた。また、政府特別基金法改正案、民事訴訟法改正案、判決執行法改正案は第1回審議により可決された。また植物法改正案及び植物利用料金法改正案の第1回審議を行い、最終審議のため、関連常任委員会に移した。(3日AE)
エ 3日、国家大会議が開催され、国家監査法案、政府特別基金法案、2011年国家予算案の最終審議が行われた。また、「燃料エネルギー分野に対する一部の施策」に関する国家大会議決議案の審議の可否について協議され、審議することが妥当であるとされた。同決議案は第1回審議のため、経済常任委員会に移された。(6日USH)
オ 6日、国家大会議の民主党及び人民党の院内会派会合がそれぞれ開催された。民主党院内会派会合では、モンゴル政府とドイツ復興融資銀行との間で締結された「ウランバートル市食糧供給改善に向けた地域運輸インフラ整備実施プロジェクト」借款契約について審議され、支持された。また、モンゴル政府とADBとの間で締結された「地域後方支援センター開発プロジェクト」の融資決定についての審議が行われた。人民党院内会派会合では、国家大会議規則法改正案及び就労法案の審議が行われた。(7日US)
(5)その他
ア 30日、EU及び世銀の支援による「インフルエンザ対策能力向上」プロジェクトの一環で、ダルハンオール県、オルホン県、ボルガン県、オブス県、ドルノド県の各県立病院及びウランバートル市保健局に対し、総額2億1000万トグログ相当の医療機材が供与された。また、家畜衛生・繁殖庁、国立中央獣医・衛生センター及び非常事態庁に対し、1億トグログ相当の機材が引き渡された。(1日UN)
イ 2日、モンゴル・ミレニアム・チャレンジ・アカウントが道路・運輸・建設・都市計画省に総額10億トグログ相当の固定GPS機6台、移動式GPS機16台を引き渡した。(3日AE)
ウ ウランバートル市とミレニアム・チャレンジ・アカウントとの間で了解覚書に署名がなされた。同覚書ではナライハ地区と市内とを結ぶ20.9㎞の高速道路及びトーラ河とバヤンズルフ橋とに隣接する新たな橋梁の建設が決まった。(6日USH)
エ 6日、外交・貿易省において「南部のゴビ地域開発」会議が開催された。同会議では、モンゴルの南ゴビ地域における鉱業開始の活動状況、また、その結果を把握することを目的として「南ゴビ地域開発評議会」が設置されることとなった。(7日US)
オ 6日、大統領府と国家安全保障評議会が「地震災害予防対策及び都市計画・都市整備基準の改善」と題する協議会を実施した。(7日US)
カ ADBはウランバートル市の医療サービス向上及び薬の安全確保を目的とする総額1400万ドルのプロジェクトを実施することとなった。保健省が実施機関となり2016年までに終了する予定。(7日UN)
2 外交
(1)外交一般
ア 11月30日、エルベグドルジ大統領は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のモンゴル国担当代表のジュゼッペ・デ・ヴィンチェンティス(Giuseppe de Vincentis)と会談し、協力関係について意見交換した。(1日MT)
イ デムベレル国家大会議議長は、Adrian Rutenberg・ADBモンゴル常駐代表の任期満了にあたり、同代表と会談した。モンゴルとADBとの協力は1991年に始まったが、同議長は、ADBを通じてこれまで7億ドルの借款及び3億ドルの無償資金協力が行われたことに対し、謝意を表明した。(2日MT)
ウ 英国外務省は、William Dickson駐モンゴル英国大使を現在一時帰国させている。現在は、Abbot Watt氏が駐モンゴル英国臨時代理大使を務める。(6日ZM)
エ 1日から4日の間、「第6回アジア政党国際会議総会」がカンボジアのプノンペンで開催され、モンゴルからは人民党、民主党、国民勇気党、緑の党の代表者らが出席した。(7日UN)
(2)要人往来
ア 11月25日、タジキスタンの首都ドゥシャンベで上海協力機構(SCO)定例会議が開催され、モンゴルからザンダンシャタル外交・貿易大臣一行が出席した。同会議の結果、上海協力機構の加盟国間の経済協力の現状、今後の展望、世界金融危機の克服のための連携強化について盛り込まれた参加国による共同声明が発表された。(1日MT)
イ 11月30日からメキシコで気候変動枠組会議が開催されており、同会議の一環として第16回国連気候変動枠組条約締約国会議及び第6回京都議定書締約国会議が開催されている。モンゴルからガンスフ自然環境・観光大臣が出席し、スピーチを行う予定。(1日ZM)
ウ バトフー国家大会議副議長(民主党)は、カザフスタンで開催された欧州安全保障協力機構(OSCE)会議に出席中。(2日AE)
エ ザンダンシャタル外交・貿易大臣はカシット・タイ外務大臣の招待により、6日から9日の間タイを公式訪問する。モンゴル国外相としてははじめてのタイ訪問となる。訪問では、カシット外務大臣及びポンティワ貿易大臣とそれぞれ会談するほか、アピシット首相等に表敬する。また、バンコク市への訪問の際、Noeleen Heyzer国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)執行事務局長と会談し、両者の協力について意見交換する。(3日MT)
【AE=日刊紙アルディン・エルフ、US=日刊紙ウドゥリーン・ソニン、UN=日刊紙ウヌードゥル、ZM=日刊紙ゾーニー・メデー、MM=日刊紙モンゴリーン・メデー、MTR=人民党中央機関紙モンゴリーン・ウネン、USH=ウンデスニー・ショーダン紙、MT=モンツァメ・メデー紙、NT=ニーグミィーン・トリ紙、UGS=ウグリョーニー・ソニン紙】