モンゴル政務週間動向(2010.06.01-06.07)
1 内政
(1)大統領
特段の動きなし。
(2)首相・内閣
3日、アルタンホヤグ第一副首相がRamlogan・IMF常駐代表と会談し、モンゴルの経済・金融分野の現状について意見交換した。(4日ZM)
(3)定例閣議
2日、定例会議が開かれ、主として次の議案等につき審議し、決定した。
ア 多産の母への報奨法案、自然保護区の面積変更に関する国家大会議決議案を審議し、原則支持した。
イ 外国人の法的地位法改正案及びそれに伴う関連法改正案を審議し、国家大会議に提出することとした。
ウ 食肉価格について審議し、価格調整に関する閣議決定を出した。
エ 戦略的鉱床など周辺地域を特別用地に認定することにつき、特別用地確保のための調査及び現地住民との交渉などを行い、その結果を7月1日までに政府に報告することをバトトルガ道路・運輸・建設・都市計画大臣、バヤルツォグト大蔵大臣、関係各県知事に指示した。(3日TR)
(4)国家大会議
ア 31日、国家大会議の人民革命党及び民主党の院内会派会合がそれぞれ開催され、人民革命党院内会派では、補正予算案、鉄道、農産物商品及び原料取引所法の改正案などにつき審議した。民主党院内会派では、国軍兵員の年金及び手当に関する法の改正案について審議し、支持した。タバン・トルゴイ関連法案の協議は翌日に延期された。(1日MT)
イ 1日、国家大会議経済常任委員会会合が開かれ、石油製品販売に関する国家大会議決議案、鉄道輸送に関する政府方針の国家大会議決議案、競争法改正案の初回審議が行われた。国家統計委員会及び金融調整委員会の2009年度決算報告を受けた。(1日MT)
ウ 2日、国家大会議民主党院内会派臨時会合が開催され、バトボルド首相からタバン・トルゴイ炭田開発政府方針案を聴取した。(3日AE)
エ 3日、国家大会議が開催され、政府案である社会福祉法改正案につき審議した。(4日TR)
オ 国家大会議社会政策・教育・文化・科学常任委員会で、国軍兵員の年金及び手当に関する法律改正案の審議の可否について協議し、審議することが妥当であるとした。(4日TR)
カ 3日、フレルバータル内閣官房長官が政府提案の商標法に関するシンガポール条約の締結についての承認に関する法案及びTRIPs協定へのモンゴル国加盟の承認に関する法案をデムベレル国家大会議議長に提出した。ドンドグ議員(人民革命党)ら3名がモンゴル国行政区画管理法改正案をデムベレル国家大会議議長に提出した。(4日AE)
キ 4日、国家大会議が開催され、競争法改正案、国家及び地方予算による物品、役務、サービスの購入に関する法律改正案、広告宣伝法改正案などの第1回審議を行い、最終審議の為、これらの法案審議を経済常任委員会に移した。また、薬物及び医療機器法改正案の最終審議が行われ、可決された。(7日MT)
ク 7日、国家大会議の人民革命党及び民主党の院内会派会合がそれぞれ開催された。民主党院内会派会合では鉱物資源法改正案及びタバン・トルゴイ炭田の利用に関する国家大会議決議案の審議の可否について協議し、審議することが妥当であるとした。人民革命党の院内会派会合では、タバン・トルゴイ炭田の利用に関する課題について審議し、支持した。(8日MT)
ケ 国家大会議社会政策・教育・文化・科学常任委員会、社会福祉・労働省、国家発展改革委員会、モンゴル国立大学等が共催して、8日~9日の間、政府庁舎において労働人口のピークにおける労働政策等についての国家フォーラムを開催予定。(8日AE)
(5)その他
ア 3日、鉱物資源庁とRodman&Renshaw投資銀行の共催で「鉱山開発資金調達原則」と題するセミナーが政府庁舎で開催され、鉱山分野関係者が出席した。(4日TR)
イ 国家統計委員会によると、主要食料品目の価格は前月比4.2%上昇した。(4日TR)
ウ 手足口病の感染が拡大し、確認された感染者は現在1222名にのぼる。その内、641名がウランバートル市、581名が地方で確認されている。(7日US)
エ 7日、タバン・トルゴイ参入を表明している国内企業による「モンゴル999」企業連合の取締役会が開かれ、タバン・トルゴイ開発の方法などについて協議が行われた。(8日ZM)
2 外交
(1)一般
ア モンゴル国及びドミニカ共和国との間で5月27日に外交関係が樹立された。モンゴルにとり、ドミニカ共和国は150番目の外交関係樹立国となった。(1日MT)
イ 2日、デムベレル国家大会議議長はKatbir Shin駐モンゴル・インド大使と会談し、両国の交流・協力について意見交換した。(3日TR)
ウ モンゴル・ロシア外務省間領事対話がモスクワで開催中。(8日MT)
エ 7日、モンゴルに帰国中の横綱白鵬は田村弘北海道滝川市長らとともにムンフバヤル・ウランバートル市長らと会談し、横綱白鵬と田村滝川市長、バータルゾリグ・ウランバートル市副市長との間で「モンゴルにおける白鵬米栽培」プロジェクトに署名した。(8日ZM)
(2)要人往来
ア 1日、温家宝中国首相が、中国の首相としては16年ぶりにモンゴルを公式訪問した。温首相は1日~2日の間の公式訪問でバトボルド首相及びエルベグドルジ大統領に謁見し、両国関係について意見交換し、また貿易、経済関連のいくつかの文書に署名を行う予定。(1日MT)
イ 1日~2日の間、温家宝中国首相がモンゴルを公式訪問し、バトボルド首相と政治・貿易・経済・文化・国防・農牧業等のあらゆる分野における両国の協力につき意見交換した。その後温首相とバトボルド首相とは、モンゴルに対する5000万元の無償資金協力など9つの文書に署名した。また、エルベグドルジ大統領と謁見し、両国関係の新段階への引き上げなどにつき意見交換した。更に同日、モンゴル・中国経済フォーラムに参加した。(3日USH)
ウ 7日~9日の間、エルベグドルジ大統領はトルコ・イスタンブール市で開催される第3回アジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)に出席するためトルコ共和国を訪問する。また、10日~11日の間はウズベキスタン・タシケント市で開催される第10回上海協力機構首脳会議に出席するためウズベキスタン共和国を訪問する予定。(6日NT)
エ 4日~6日の間、ボルド国防大臣を団長とする一行がシンガポールで開催された第9回アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアログ)に出席した。同会議で、ボルド国防大臣は米国、シンガポール、韓国、英国などの国防大臣らと会談し、地域安全保障、両側の国防分野の協力関係について意見交換した。(8日MT)
オ バトボルド首相はナイル・インド鉱山省事務次官と会談した。双方は鉱山開発及びウラン開発において両国が協力する用意がある旨表明した。(8日MT)
【AE=日刊紙アルディン・エルフ、US=日刊紙ウドゥリーン・ソニン、UN=日刊紙ウヌードゥル、ZM=日刊紙ゾーニー・メデー、MM=日刊紙モンゴリーン・メデー、TR=人民革命党中央機関紙ウネン、USH=ウンデスニー・ショーダン紙、MT=モンツァメ・メデー紙、NT=ニーグミィーン・トリ紙、UGS=ウグリョーニー・ソニン紙】