モンゴル政務週間動向(2009.01.26-02.01)
1.内政
(1)大統領
特段の動きなし。
(2)首相、内閣
(イ)1月26日、バヤル首相、ムンフバヤル・ウランバートル市長らは「イトゲル」孤児院を訪問し、同孤児院の活動を視察した。(27日TR)
(ロ)1月26日、バトトルガ道路・運輸・建設・都市建設大臣はムンフバヤル・ウランバートル市長と会見し、ウランバートル市のインフラ分野開発の協力に関する覚書に署名した。(27日AE)
(ハ)1月27日、バトトルガ道路・運輸・建設・都市計画大臣はウランバートル鉄道社を視察した。同社社長によると、同社はモンゴルにおける輸送、通過運輸量の急激な減少により大幅な従業員の休業を検討している。バトトルガ道路・運輸・建設・都市計画大臣はA.ガンスフ道路・運輸・建設・都市計画副大臣を長とした作業部会を設置し、同社の活動、財政状況の調査を開始した。(28日UN)
(3)定例閣議(28日開催)
(イ)政府行動計画に盛り込まれている「100万戸住宅プロジェクト」を実施する目的で、「建築分野の専門家養成方策に関する政府決定」が出された。(29日UN)
(ロ)ウランバートル鉄道社の事業・経営を安定化するため、国際金融機関、ドナー国等と協議し資金源の問題の解決を図ること等がバトトルガ道路・運輸・建設・都市計画大臣に課せられた。ウランバートル鉄道社の2008年度の赤字額は281億トグログ、負債額は384億トグログに達している。(29日UN)
(4)国家大会議
(イ)会派、委員会の動き
(a)1月27日、サイハンビレグ民主党院内会派会長は、S.エルデネ民主党ウランバートル市支部長に対する裁判が政治的に利用されたとして、同党院内会派内に同件の調査のための作業部会を設置したことを明らかにした。(28日MM)
(ロ)常任委員会
(a)1月29日、安全保障・外交政策常任委員会は記者会見を開催し、秋期国家大会議における同常任委員会の活動報告を行った。(30日US)
(ハ)本会議
特段の動きなし。
(ニ)国家大会議総選挙(以下「総選挙」)
(a)1月29日、中央選挙管理委員会は会議を開催し、同選挙管理員会の2009年度予算、今年行われる大統領選挙の費用等について協議した。第25選挙区(ウランバートル市バヤンゴル区)の問題(当館注:1議席が未確定。)につき協議される予定であったが、同議題の協議は延期されることとなった。(30日UN)
(5)その他
(イ)1月27日、民主党は、S.エルデネ民主党ウランバートル市支部長及び第25選挙区選挙管理委員会委員を有罪としたバヤンゴル区裁判所の判決に対し、公正な裁判が行われていないと批判する声明文を公表した。(28日US)
(ロ)1月27日、ウランバートル市でチンハイ国際協会主催の「地球温暖化・気候変動問題」と題するテレビ会議が開催された。(28日ZM)
(ハ)人民革命党の党総会が2月20日に開催されることとなった。公務員法改正法の施行による同党幹部の党籍離脱に関連した党内人事、経済危機対策等について協議される予定。(29日USH)
(ニ)1月29日、グンダライ国家大会議議員(民主党)は、「第25選挙区で立候補したエルデネ民主党ウランバートル市支部長(元国家社会保険局局長)に実刑が課せられたことは、国家大会議議員特権に抵触する行為ではないか。同件に関する立場の表明を望む。」とする質問状をニャムドルジ法務・内務大臣に提出した。(30日AE)
(ホ)国民新党の総会により、同党副党首としてTs.ムンフジン氏が任命された。(31日UN)
(ヘ)1月30日、グンダライ国家大会議議員(民主党)は同党幹部と面会し、2009年大統領選挙に立候補する意向を表明した。現在大統領選挙への民主党からの立候補者候補としてバトウール国家大会議議員、ゴンチグドルジ国家大会議議員らの名が挙がっている。同党の正式な立候補者は同党の総会によって決定される。(31日UN)
2.外交
(1)一般
(イ)日本政府無償資金協力による「ウランバートル市廃棄物管理改善計画」の枠内でナランギーン・エンゲルに新しいゴミ処分場がつくられ、1月28日に竣工式が行われた。(29日US)
(2)要人往来
(イ)1月27日~30日の間、フレルスフ人民革命党幹事長を団長とする一行は、韓国ハンナラ党の招待により韓国を訪問している。一行にはアマルサナー大統領府官房長、ドルゴル内閣官房長官、オヨーンホロル国家大会議議員(人民革命党)、ビレグト首都議会議長らが含まれる。(28日UN)
(ロ)1月25日からバトボルド外交・貿易大臣がロシアを公式訪問し、ヴィクトル・フリステンコ産業貿易大臣らと会談した。(28日TR)
(ハ)2月2日~4日の間、K.N.イリュムジーノブ・カルムイク大統領がエンフバヤル大統領の招聘によりモンゴルを訪問する予定。(29日US)
(ニ)ダボス会議に出席しているエンフバヤル大統領はプーチン・ロシア首相と会談した。エンフバヤル大統領とプーチン・ロシア首相は両国の貿易拡大、鉱業分野における協力について意見交換した。同会談にはモンゴル側からバトボルド外交・貿易大臣、ツォグトバータル外交・貿易事務次官、オルギル大統領外交政策顧問らが同席した。(2日UN)
(ホ)1月30日、デムベレル国家大会議議長は、モンゴルを訪問中のメラル・カラスルIMF計画協議作業部会長・アジア太平洋事務局顧問らと面会した。カラスル顧問は2009年度補正予算が国家大会議で審議されることに満足の意を表すとともに、赤字予算の削減及び社会保障の対象を全国民から貧困層のみに縮小すること等について協議することが妥当であると述べた。(2日UN)
【AE=日刊紙アルディン・エルフ、US=日刊紙ウドゥリーン・ソニン、UN=日刊紙ウヌードゥル、ZM=日刊紙ゾーニー・メデー、MM=日刊紙モンゴリーン・メデー、TR=人民革命党中央機関紙ウネン、USH=ウンデスニー・ショーダン、MT=モンツァメ紙】