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モンゴル政務週間動向(2008.08.25-08.31)


1.内政
(1)大統領
(イ)8月25日、エンフバヤル大統領は、第29回夏季北京オリンピックのボクシング54キロ級で金メダルを獲得したバダルオーガン選手の功績を称え、「労働英雄」の称号、スフバータル勲章及び「アルタン・ソヨンボ」勲章を授与した。(26日US)
(ロ)8月25日、エンフバヤル大統領は、第29回夏季北京オリンピックのボクシング48キロ級で銀メダルを獲得したセルダムバ選手にスポーツ功労賞を、同じく射撃で銀メダルを獲得したグンデグマー選手に「労働英雄」の称号、「スフバータル」勲章及び「アルタン・ソヨンボ」勲章を授与した。(26日US)
(ハ)8月26日、大島武雄日本相撲協会巡業部長、横綱朝青龍、大関琴欧州、大関魁皇らがエンフバヤル大統領を表敬した。(27日TR)
(ニ)8月27日、エンフバヤル大統領は大相撲力士フチトバータル(時天空)に、日本大相撲界での活躍を称え「北極星勲章」を授与した。(28日US)
(ホ)8月27日、張磊愚・中国人民解放軍参謀本部長代行が、エンフバヤル大統領を表敬した。同参謀本部長代行は、二国間におけるハイレベルの会談が両国の関係発展に大きく貢献していると述べるとともに、四川省大地震の際のモンゴル国からの支援に対して謝意を述べた。(28日AE)
(ヘ)エンフバヤル大統領は、D.バンディ(ボクシングナショナルチーム監督)、Ch.ナサントクトフ(柔道ナショナルチーム監督)らに国民教師勲章を授与した。また、L.オンドラルバト(射撃ナショナルチームコーチ)、Kh.ボルドバータル(柔道ナショナルチームコーチ)らに功労コーチ勲章を授与した。(30日US)
(2)首相、内閣
(イ)8月27日、ハマド・ビン・アリ・アリアティア・カタール国軍参謀本部長はバヤル首相を表敬した。アリアティア参謀本部長は、両国の友好関係が良好なこと、特に防衛分野において共同演習を実施するなど両国関係が活発に発展していることに言及した。また、モンゴル人の将校10名を語学研修でカタール国に受け入れることを報告した。(28日AE)
(ロ)8月28日、ゴヴォーリン在モンゴル・ロシア大使がバヤル首相を表敬し、南オセチア及びアブハジアで起きた紛争について説明するとともに、南オセチア及びアブハジアの独立を認めたロシア外務省の声明文を手交した。(29日US、UN)
(3)定例閣議(27日開催)
(イ)化学物質によって汚染した土壌に関する調査結果及び中和活動の進捗状況について報告がなされた。(28日US)
(ロ)国防、国境警備、非常事態及びその他国家活動の目的で購入が決定された2台のヘリコプター(1台目は8月4日に搬入済み、2台目は9月に搬入予定。)の購入費用の残金52億トグログを、予算確定後に支払いをすることが妥当であるとされた。(28日US)
(ハ)「石油備蓄の確保に係る方策」の政府決議案が協議された。(28日US)
(ニ)現政権の終了に伴い、政府活動計画の実施結果について報告がなされた。同報告によると現政権が掲げた政府目標のうち91.5%が実施された。(28日US)
(ホ)外務省事務次官としてツォグトバータル氏(元大統領外交政策顧問)が正式に任命された。(28日ZM)
(ヘ)今秋の農作物収穫の見込みについて報告がなされた。同報告によると、昨年比で小麦は8万7500トン増、芋は3万トン増、その他の野菜は2500トン増となり、小麦の収穫量は国内の年間消費量の約50%に達する見込みである。(28日ZM)
(4)国家大会議
(イ)常任委員会
 特段の動きなし。
(ロ)本会議
(a)8月28日、国家大会議議員による宣誓式が行われ、第5回国家大会議が正式に成立した。同日宣誓を行ったのは、現在当選が確定している69名のうち、オヨーン外務大臣・国民勇気党党首(注:外務大臣の公務で外国出張中のため欠席。)及びエルベグドルジ民主党党首を除く67名。エルベグドルジ民主党党首は、国家大会議議員総選挙の結果がすべて確定しないうちは宣誓を行わない旨、記者会見で述べた。(29日各紙)
(5)その他
(イ)8月26日、アジア刑政財団主催による第12回犯罪防止世界会議が政府庁舎で開催された。(27日UN)
(ロ)8月26日、政府が実施している石油製品の価格上昇を抑制する対策の一環として、ロシアから優遇価格で購入したガソリン1万6千トンが到着した。また、8月27日には、中国との協定に従い優遇価格で購入した2万トンのガソリンが到着する予定。(27日TR)
(ハ)8月27日、国家大会議法務常任委員会付属の人権小委員会のメンバーであるバトウール国家大会議議員(民主党)、Z.エンフボルド国家大会議議員(民主党)らが、ガンツホダグ拘置所に勾留されているマグナイ市民運動党副党首と面会した。マグナイ市民運動党副党首が勾留されて52日が経過している。(28日US)
(ニ)国連人権委員会は、7月1日の騒乱に関連して、マグナイ市民運動党副党首の勾留が続いていることについてモンゴル政府に対し公式に質問状を送付した。同質問状には、マグナイ市民運動党副党首の健康状態等について言及されているほか、国連はこの問題の解決に注目していること、モンゴル政府が人権を尊重してこの問題を解決することを望むこと、等が述べられている。(29日US)
(ホ)8月28日未明、勾留中のマグナイ市民運動党副党首が健康状態の悪化のため保釈され、第1病院に移送された。マグナイ市民運動党副党首は、8月27日からハンガーストライキを始めたと報道されている。(29日各紙)
(ヘ)8月29日、民主党は国民評議会を開催し、エルベグドルジ党首の後任党首を選出した。民主党党首候補としてアルタンホヤグとZ.エンフボルドの名が挙がったが、投票の結果54.4%の支持を受けてアルタンホヤグが選出された。副党首及び幹事長は次回の民主党国民評議会で決定される予定。(1日UN)

2.外交
(1)一般
(イ)8月28日、オラーン大蔵大臣とミントン在モンゴル米国大使により、モンゴルと米国の経済発展に関する政府間協定の改定文書に署名がなされ、米国から4,558,421米ドルの無償援助が追加されることとなった。米国からの無償援助は合計で82,393,367米ドルとなる。(29日ZM)
(2)要人往来
(イ)8月23日~27日、村山富市元総理大臣がモンゴルを訪問した。(26日UN)
(ロ)8月26日~28日、エンフバヤル大統領の招待で森元総理大臣がモンゴルを訪問した。(28日ZM)

【AE=日刊紙アルディン・エルフ、US=日刊紙ウドゥリーン・ソニン、UN=日刊紙ウヌードゥル、ZM=日刊紙ゾーニー・メデー、MM=日刊紙モンゴリーン・メデー、TR=人民革命党中央機関紙ウネン、ZS=ゾーニー・ショーダン】