新型インフルエンザの流行状況について(第30報(6月4日付))
1.2009年4月30日、世界保健機関(WHO)は、パンデミック警戒レベルをフェーズ4から5へ引き上げました。
新型インフルエンザが確認された国・地域(68か国1地域(日本を除く))については、別途、「感染症危険情報」を発出しています。新型インフルエンザの感染が確認された国・地域に渡航を検討されている方は、渡航先の感染状況及びWHOの情報等最新情報を入手し、十分注意してください。また、これらの国・地域に滞在される方は、今後WHOの情報にも留意しつつ、感染防止対策を徹底するとともに、感染が疑われた場合には速やかに医療機関で受診してください。
2009年6月4日 午前10時(日本時間)現在、感染が確認された旨WHOまたは政府当局が発表した国・地域は以下のとおりです。メキシコ、米国、カナダ、コスタリカ及びチリを除き、各国・地域とも死亡者はありません。
(1)WHOが公表している感染状況(2009年6月3日午後3時(日本時間)現在)
感染が確認された国・地域 66か国1地域、感染者数 19,273人(うち117人死亡)
メキシコ
感染者数 5,029人(うち 97人死亡)
米国
感染者数 10,053人(うち 17人死亡)
カナダ
感染者数 1,530人(うち 2人死亡)
コスタリカ
感染者数 50人(うち 1人死亡)
オーストラリア
感染者数 501人
日本
感染者数 385人(我が国厚生労働省によれば合計408人の感染確認)
英国
感染者数 339人
チリ
感染者数 313人(チリ政府発表は360人感染、うち1人死亡)
スペイン
感染者数 180人
パナマ
感染者数 155人
アルゼンチン
感染者数 131人
中国(香港を含む)
感染者数 69人(中国衛生部発表は49人、香港衛生署発表は26人)
エルサルバドル
感染者数 41人
韓国
感染者数 41人
ペルー
感染者数 40人
エクアドル
感染者数 39人
イスラエル
感染者数 33人
イタリア
感染者数 30人
ドイツ
感染者数 28人
フランス
感染者数 26人
ブラジル
感染者数 20人
コロンビア
感染者数 20人
クウェート
感染者数 18人
フィリピン
感染者数 16人
ウルグアイ
感染者数 15人
グアテマラ
感染者数 14人
ベルギー
感染者数 13人
ドミニカ(共)
感染者数 11人
ニュージーランド
感染者数 10人
スイス
感染者数 10人
シンガポール
感染者数 9人
スウェーデン
感染者数 7人
ギリシャ
感染者数 5人
パラグアイ
感染者数 5人
ルーマニア
感染者数 5人
キューバ
感染者数 4人
フィンランド
感染者数 4人
アイルランド
感染者数 4人
オランダ
感染者数 4人
ノルウェー
感染者数 4人
ポーランド
感染者数 4人
トルコ
感染者数 4人
ボリビア
感染者数 3人
レバノン
感染者数 3人
ロシア
感染者数 3人
ベネズエラ
感染者数 3人
ベトナム
感染者数 3人
ホンジュラス
感染者数 2人
ジャマイカ
感染者数 2人
マレーシア
感染者数 2人
ポルトガル
感染者数 2人
スロバキア
感染者数 2人
タイ
感染者数 2人
オーストリア
感染者数 1人
バハマ
感染者数 1人
バーレーン
感染者数 1人
ブルガリア
感染者数 1人
キプロス
感染者数 1人
チェコ
感染者数 1人
デンマーク
感染者数 1人
エジプト
感染者数 1人
エストニア
感染者数 1人
ハンガリー
感染者数 1人
アイスランド
感染者数 1人
インド
感染者数 1人
ニカラグア
感染者数 1人
台湾
感染者数 14人
(2)現地政府のみが発表している国(3か国)
アラブ首長国連邦
感染者数 1人
ルクセンブルク
感染者数 1人
サウジアラビア
感染者数 1人
また、6月4日午前10時現在、感染疑いがある国は以下のとおり(報道含む。4か国)です。
ベリーズ、コンゴ(民)、アルバニア、ウクライナ
2.新型インフルエンザとは
動物のインフルエンザウイルスがヒトの体内で増えることができるように変化し、継続的にヒトからヒトの感染がみられるようになった場合に、このウイルスが感染して起こる疾患を新型インフルエンザといいます。
今般、メキシコや米国等で感染が確認されたインフルエンザ(A/H1N1)は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する法律」第6条7号に規定する新型インフルエンザに位置づけられたところです。
3.新型インフルエンザの症状
発熱、倦怠感、食欲不振、咳など、通常のインフルエンザと同様の症状があらわれます。また、鼻水、咽頭痛、吐気、嘔吐や下痢などの症状を訴える患者もいます。
4.日本帰国時の健康チェック
わが国入国前の検疫において、インフルエンザ様症状がある場合には検査を行い、必要に応じ、隔離等の措置がとられる場合がありますので、到着時の検疫所の指示に従ってください。なお、帰国時に高熱、咳症状がみられる場合には検疫所の健康相談室にお申し出ください(帰宅後に同様の症状が現れた場合には、最寄りの保健所に相談し、感染地域に渡航していた旨をお知らせください。)。
5.感染防止策
下記の点に留意し、感染防止に努めてください。
(1)十分な水・食糧の備蓄を行い、不要不急の外出は控える。
(2)外出する際は人混みを避ける。また、咳やくしゃみ等による感染を防ぐため、マス クを着用する。
(3)積極的に手洗いやうがいを行う。
(4)ウイルスは粘膜を介して感染するので、口、鼻、目などの粘膜部分に不用意に手で 触れない。
(5)発熱や咳などインフルエンザと似た症状がみられた場合には、現地の医療機関を受 診する。
6.海外における入国時の健康チェック
現在、多くの国においては、入国時の健康チェック(質問票やサーモグラフィによるもの)が行われています。その際、発熱等インフルエンザ様症状がある場合には、新型インフルエンザ感染の確認等のため、一定期間待機を求められる場合がありますので、日本出発時に発熱等不調を感じられた場合には出発前に都道府県による新型インフルエンザ相談窓口発熱相談センター(http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090430-02.html)等にご相談されることをお勧めします。
(問い合わせ先)
○外務省領事局政策課
電話:(代表)03-3580-3311 (内線)4484
○外務省領事局海外邦人安全課
電話:(代表)03-3580-3311 (内線)5140
○外務省海外安全相談センター
電話:(代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/
(携帯版):http://www.anzen.mofa.go.jp/i/
(関連ホームページ)
○厚生労働省ホームページ(新型インフルエンザ対策関連情報)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
○国立感染症研究所感染症情報センターホームページ
(新型インフルエンザ(ブタ由来インフルエンザH1N1)
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html
○世界保健機関(WHO)ホームページ(新型インフルエンザ関連)
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/(英語)
○CDC(米国疾病予防対策センター)
http://www.cdc.gov/h1n1flu/(英語)
○農林水産省ホームページ(新型インフルエンザ関連情報)
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/buta.html