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モンゴル政務週間動向(2008.11.17-11.23)


1.内政
(1)大統領
(イ)11月22日、エンフバヤル大統領は2008年度最優秀若手研究者としてG.ツェレンチョント氏を表彰した。今回の表彰は、同氏の癌の分子生物学及び組織化学分野の著作活動における功績が認められたもの。(24日ZM)
(2)首相、内閣
(イ)11月17日、バヤルツォグト大蔵大臣は国家開発基金法改正法案をデムベレル国家大会議議長に手交した。バヤルツォグト大蔵大臣は国家開発基金の資金を商業銀行に預金することにより、同基金の利息収入額の増加が見込まれるとともに、金融機関が直面している諸問題の解決に役立つとしている。(18日TR)
(ロ)11月18日、バヤル首相、ラムバー保健大臣らは国立ガン研究センターで行われた「国立癌研究センターの技術革新デー・2008」に出席し、同センターに新しく設置された機材等を視察した。(19日US)
(3)定例閣議(19日開催)
(イ)11月17日、臨時閣議が開催され、国家開発基金法改正法案を国家大会議に上程することが決められた。改正点は、現在モンゴル中央銀行に預け入れ運用することが定められている国家開発基金の資金を、より利息の高い商業銀行で運用可能とするもの。国家開発基金の残金は現在4,551億トグログで、このうち50%を商業銀行に預金した場合、年間318億トグログの利息収入が見込めるとしている。なお、モンゴル中央銀行の年間利息は現在0.5%となる。(18日TR)
(ロ)11月18日、臨時閣議が開催され、2009年度の予算案、社会保険基金法案及び国家開発基金法案がそれぞれ審議された。大蔵省は銅の価格を1トン当たり3200ドルと設定することが妥当であるとし、歳入減に伴い歳出を抑制するため、国家公務員等の携帯電話通話料金、国家大会議議員及び官公庁の日刊紙購入費、事務用品経費、自動車利用経費等を削減する案を上記の各法案に反映することとした。(19日US)
(ハ)11月19日、定例閣議で、首都議会選挙及び一部の区議会選挙の再選挙に要する費用4億9500万トグログを政府予備費から拠出することが決定された。(20日UN)
(ニ)11月19日、定例閣議で、2002年~2008年の間に実施が計画されている「郡立病院開発計画」及び「医療技術改善計画」の実施状況につき最終報告がなされた。今次の「郡立病院開発計画」により79の郡に病院が新設された。今後郡立病院の開発を保健分野のマスタープランと関連付け実施し、医療技術政策を明確化した中期戦略計画を策定することがラムバー保健大臣に課せられた。(20日UN)
(4)国家大会議
(イ)会派、委員会の動き
(a)11月17日、人民革命党院内会派で金の超過利潤税について協議された。1オンス当たりの金価格が850米ドルを超えた場合、超過利潤税を徴収する案が出されたが、最終的な決定には至らず、大蔵省及び鉱物資源・エネルギー省と調整を行うための作業部会が設置されることとなった。(18日ZM)
(b)11月17日、民主党院内会派で(1)地方選挙法改正法案、(2)国家開発基金の資金により小麦の備蓄を準備することに関する法案及び(3)2009年度予算案についてそれぞれ協議された。(18日ZM)
(c)11月19日午前、2009年度予算案について人民革命党及び民主党の合同作業部会(各党から5人が選出。)の協議が行われ、同日午後、右協議内容の報告を受け、各党の院内会派で方向性が取りまとめられた。銅の価格設定につき民主党院内会派では1トン当たり3200米ドル、一方、人民革命党院内会派では3400米ドルとすることが支持された。金の超過利潤税の適用基準額について、人民革命党では現状(500米ドル)を維持することが、民主党では850米ドルとすることが支持された。また、民主党では中小企業支援対策費を現在の10億トグログから800~900億トグログに増額する、現在約14万人の公務員を2012年まで毎年10%ずつ削減することが支持された。(20日UN)
(d)11月19日、人民革命党及び民主党院内会派で、各省に副大臣のポストを設置するか否かについてそれぞれ話し合われた。人民革命党では副大臣を設置することが支持されたが、民主党では副大臣設置に対し批判的な意見が出された。(20日ZM)
(e)11月19日、11月20日に人民革命党及び民主党の予算策定のための合同作業部会で協議された内容につき、それぞれの党院内会派で報告がなされた。政府からバヤル首相、アルタンホヤグ第1副首相、エンフボルド副首相、バヤルツォグト大蔵大臣らが参加し、政府の意向を説明した。サイハンビレグ民主党院内会派会長は、11月20日の民主党院内会派会議について、「民主党は予算削減の観点から副大臣、庁・エージェンシーの長官及び副長官等の設置をしない案を出した。銅価格設定を3200米ドルとすること、金超過利潤税の適用基準を引き上げることにつき、政府の意向と合意がとれている。」と述べた。一方、人民革命党院内会派では、銅の価格設定を3400米ドルとすること、中小企業開発支援のための1500億トグログを各選挙区に分配することが主張され、政府の意向と対立し、合意に至らず散会した。(21日UN、ZM)
(ロ)常任委員会
(a)11月18日、2009年度予算案の審議のため経済常任委員会及び予算常任委員会が開催される予定であったが延期された。延期された理由は、人民革命党及び民主党の合同作業部会で同件に係る議論が行われており、統一した見解に至っていないため。Ts.バヤルサイハン経済常任委員会委員長は2009年度予算の審議の進捗状況等についてインタビューにおいて、「銅の価格設定については、1トン当たり3200米ドルとするか4200米ドルとするかで議論が続けられている。歳入減が見込まれているが、中小企業開発の支援及び投資の継続を実施することについては作業部会内でも意見が一致している。今後歳入がさらに厳しい状況になれば、国民に理解を求め、現金支給等の公約の見直しも考えざるを得ない。社会福祉の削減は考えていない。」と回答した。(19日ZM、US)
(b)オヨーンホロル社会政策・教育・文化・科学常任委員会委員長は、オヨーンチメグ人権委員会委員と会見し、人身売買対策問題について話し合った。(19日US)
(c)11月20日、予算歳出監査小委員会が会議を開催し、2009年度予算の政府案につき協議した。2009年度に予定されていた住宅団地の新設、省庁ビルの新築・改築等を見合わせる等の倹約対策により全体で1570億トグログの歳出削減が可能であるとの報告がバヤルツォグト大蔵大臣からなされた。予算歳出監査小委員会では、会計検査院の報告に基づく政府案が満場一致で支持された。同会議ではTs.バトバヤル国家大会議議員(人民革命党)が「歳入増加の手立てとして、ボロー・ゴールド社と結んだ安定化契約を破棄する可能性があるのではないか。モンゴルの金の大部分を同社が採掘しているが、それによる税収は少ない。その他の大手企業も含め、収入と税額とを監査し見直す必要がある。」との意見が出された。それに対し、バヤルツォグト大蔵大臣は「ボロー・ゴールド社との同契約は数年前に締結されており、当時は超過利潤税が設定されていなかった。当時締結された契約を遵守するしかない。」と回答した。(21日ZM)
(d)11月21日、予算常任委員会で2009年予算案の第2回審議が行われ、本会議に上程された。(22日UN)
(ハ)本会議
(a)11月20日、官民パートナーシップを向上させる目的で法制度の調査を行い、提案を取りまとめるための臨時委員会が設置されたことに伴い、同臨時委員会委員長をアマルジャルガル国家大会議議員(民主党)とすることが決定された。(21日US)
(b)11月21日、2009年度予算案の第2回審議が行われ、銅価格の設定を1トン当たり3400ドルとすることが決定された。これにより当初予算案の歳入に対して3780億トグログの下方修正がされることとなる。また、金の超過利潤税の適用基準額を現行の500ドルから850ドルとすることが支持された。(22日UN)
(ニ)国家大会議総選挙(以下「総選挙」)及び統一地方選挙
(a)首都選挙管理委員会は記者会見で、10月12日に行われた地方選挙の結果、最低有効投票率に満たなかった首都議会及び3つの区議会(バヤンズルフ区、チンゲルテイ区及びソンギノ・ハイルハン区)の再投票を11月30日に実施することを公示した。ボルドサイハン首都選挙管理委員会委員長は、大蔵省による再投票に係る予算の承認がされなかったため、再選挙日程の公示が遅れたと説明している。(18日US)
(b)11月17日、民主党により策定されていた統一地方選挙法の改正法案を審議するまでには一定期間を要するとの理由から、地方選挙の再投票日(11月30日)を延期することが民主党院内会派から首都選挙管理委員会に要請されたが、同要請は受け付けられなかった。(18日ZM)
(c)11月19日、国民新党は11月30日に実施される統一地方選挙の一部再選挙に参加しない意向を発表した。同党は選挙に参加しない理由を、国家大会議議員総選挙及び統一地方選挙のいずれにおいても、全ての段階で矛盾がみられ、公正な選挙が行われる可能性がないためとし、11月30日に再選挙が公示されたことも、法律を違反したものであると主張している。(20日UN)
(d)11月20日、民主党ウランバートル市支部の幹部らは、11月30日に行われる首都議会の再選挙に、国民勇気党と連立を組むことなく、単独で選挙に参加することを決定した。国民勇気党はこの決定に対し、不満を抱いているという。10月12日に行われた統一地方選挙の際、民主党と国民勇気党は非公式な連立を組み、45議席のうち40議席を民主党から、5議席を国民勇気党から立候補していた。(21日UN)
(e)11月20日、第25選挙区(ウランバートル市バヤンゴル区)選挙管理委員会は会議を開催した。同選挙区選挙管理委員会が提出していた選挙結果が違法なものであるとし、中央選挙管理委員会からこれまで3度に渡り見直しを要求されていた。7月3日に出した最初の決定が有効であるとの主張を同選挙区選挙管理委員会事務局長は主張したが、その決定書に署名することを同選挙区選挙管理委員会委員長が拒否し、最終的な決定は出されていない。7月3日の決定ではムンフオルギル、テムージン、エンフバト、S.エルデネの4人を当選者とするとされている。(22日US)
(f)11月21日、2008年から2012年の政府行動計画案の最終審議が行われ、可決された。(22日TR)
(5)その他
(イ)11月17日、モンゴル国の独立に寄与した退役軍人に、住宅団地(1部屋)を付与するとの大統領令(当館注:2007年発布)が現在に至るまで実施されずにいることを、退役軍人らが記者会見で批判し、国に対し陳情書を提出したことを発表した。(18日US)
(ロ)モンゴル銀行連盟は、ハーン銀行と教育・文化・科学省との間で締結された協力活動協定が不正競争禁止法に違反するとの立場から、マンダフ不正競争監視・規制庁及びオトゴンバヤル教育・文化・科学大臣に不服を申し立てる公文書を提出した。(19日UN)
(ハ)国家大会議自然環境・食糧・農牧業常任委員会及び自然環境・観光省の共催で、11月25日、第1回自然環境NGO会議がウランバートル市で開催されることとなった。(19日AE)
(ニ)11月19日、憲法裁判所大法廷が開かれ、憲法裁判所中法廷が提出した「刑法第38条2項が憲法に抵触する」とする憲法裁判所第7号決定の受諾を拒否するとした国家大会議第27号決議及び刑法第38条2項を無効とすることが決定された。(20日ZM)
(ホ)11月18日、7月1日の騒乱に関係したとして実刑判決を受けた230名の受刑者らの家族らが、この処置を不服として臨時委員会を組織し、恩赦等による早期の釈放を求める旨記者会見を行った。その後、同臨時委員会メンバーらは法務・内務大臣に直訴する目的で法務・内務省のオープン・デーにあわせ法務・内務省を訪れたが、同省は他の見学者らの妨害になるとし、彼らの入省を認めず、大臣への面会も断った。同臨時委員会メンバーであるバーサン自由高齢者同盟代表は、「同省や国に対して陳情をしているがこの4カ月間、何の進展もない。拘束されている者たちの健康状態や大黒柱を失った家族の困窮した状況を早急に解決すべきである。」旨主張した。(20日MM)
(ヘ)11月19日、バーサン自由高齢者同盟代表が、法務・内務省のオープン・デーの際に、市民の安寧を乱したとして警察当局により拘束された。11月20日、チンゲルテイ区裁判所において、バーサン自由高齢者同盟代表を14日間拘束する判決が出された。(21日US、AE)

2.外交
(1)一般
(イ)11月17日、ナムジム元国家経済計画委員会第一副議長が日本政府により旭日重光章を授与され、在モンゴル日本大使館で勲章伝達式が行われた。今回の叙勲は、同氏による日本モンゴル両国経済交流の発展と両国民の相互理解の増進への貢献が評価されたもの。(18日US)
(ロ)11月17日~18日の間、モンゴル国大統領府とドイツのフリードリヒ・エーベルト財団の共催により、「モンゴル国の選挙制度に直面した課題」というテーマで円卓会議が開催された。(19日UN)
(ハ)11月18日、ドルゴル内閣官房長官は国連、世界銀行及び二連市代表団らとそれぞれ会見した。(19日TR)
(2)要人往来
 特段の動きなし。

【AE=日刊紙アルディン・エルフ、US=日刊紙ウドゥリーン・ソニン、UN=日刊紙ウヌードゥル、ZM=日刊紙ゾーニー・メデー、MM=日刊紙モンゴリーン・メデー、TR=人民革命党中央機関紙ウネン、ZS=ゾーニー・ショーダン、MT=モンツァメ紙】