ムンプス(”おたふくかぜ”)感染の流行
2011年12月より、ウランバートル市内において、ムンプス(流行性耳下腺炎、”おたふくかぜ”)の流行が続いています。ムンプスウイルスによる急性ウイルス性の全身感染症で、患者との直接または間接的な接触により、感染が拡がります。およそ2~3週間の潜伏期間があり、発熱と、両側または片側の耳下腺と呼ばれる唾液腺の腫れと痛みを生じるようになります。合併症には、髄膜炎、難聴(1000人に1人程度、聴力が回復しにくい)などがあり、決して小児の軽症疾患とは言えません。
ワクチンによる予防が可能ですが、モンゴル国内で9か月と2歳の小児に対する、2回の定期接種が開始されたのは2009年であり、小児を含む多くの国民に免疫がないと考えられ、例年の季節性の流行パターンから、夏頃まで流行が継続する可能性が指摘されています。お子様もしくは大人の方ご自身も含め、過去に感染した記録がなく、ワクチンも受けていない場合は、なるべく早くワクチンの接種をご検討下さい。本邦でのワクチン接種を強く勧めますが、当国内で接種を希望される場合、国立感染症研究センター(電話:ワクチン接種用99097459)で接種可能であり、2月末現在、接種費用1万MNTとの情報を得ています。