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夏の病気: ダニとハエ



 

平成27年7月20日
在モンゴル日本国大使館

 

1 ダニ(モンゴル語で“ハチグ”):ダニ媒介性感染症

(1)ダニは動物やヒトの血を吸って成長します。早春から晩秋までの、森林・草原での野外活動や家畜との接触でダニに噛まれることがあり、吸血の際にウイルス等の病原体がヒトの体内に注入されて感染します。ダニは1cm以下と非常に小さいため、皮膚に付いて血を吸われたまま、数日間気づかずに過ごすこともあります。ダニの中で病気を持っているのは1%以下ですが、ダニ媒介性脳炎、ライム病などの原因となるため注意が必要です。

(2)特にダニ脳炎は、ウランバートル市保健局も注意を呼びかけています。
    http://www.ubhealth.mn/index.php/en/2014-11-11-08-12-08/621-2015-06-29-00-30-49

(3)ダニ媒介性脳炎には事後のワクチン接種が、ライム病やリケッチア感染症には抗生物質による治療が必要ですので,モンゴル国立感染症センター(代表 +976-11-455388または +976-11-453849)にご相談下さい。

(4)参考:日本の厚生労働省・検疫所からの情報 “ダニが媒介する病気に注意しましょう” http://www.forth.go.jp/topics/2012/05181519.html
日本の国立感染症研究所のHPなどもご確認下さい。

 

2 ハエ(モンゴル語で“ヤラー”):蝿蛆症(ようそしょう)

(1)蠅(ハエ)がヒトの眼球などに、一瞬で蛆(ウジ)を産み付けることによる病気で,郊外で発生することが多いようです。本来ハエはウシの糞にウジを産みますが、時にウシの眼やヒトの眼に産んでしまうことがあります。

(2)予防には眼鏡やサングラスの装用が有効です。またキャンプをする際はウシの糞から離れた場所を選びましょう。

(3)ウジを産み付けられた場合、自分では取りきれないことが多いので、受診してウジを除去してもらう必要があります。放置するとウジが皮膚やまぶたの裏側,眼球などに入り込むことがあるため注意が必要です。